乳幼児突然死症候群
(SIDS)とは?
それまで健康に問題のなかった赤ちゃんが眠っている間に突然死亡してしまうことがあります。これを乳幼児突然死症候群(SIDS)といいます。日本国内では約60名の乳幼児がSIDSで亡くなっており(平成30年)、乳児期の死亡原因としては第4位となっています。主に1歳未満の割合が多くなっていますが、1歳以上の子どもにもまれに発症します。
SIDSを予防する方法は確立されていませんが、発症のリスクと関わりのある要因が明らかにされ、SIDSのリスクを下げるためのガイドラインがつくられています。
厚労省のガイドライン
- 仰向けに寝かせる
- タバコをやめる
- できるだけ母乳で育てる
参考)
・2019年厚生労働省資料
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000181942_00003.html
・厚生労働省「乳幼児突然死症候群について」
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/sids.html
アメリカやオーストラリアなど海外では、より発症率が高いこともありSIDSや窒息のリスクを下げるため、寝室環境などについて細かい推奨がされています。赤ちゃんの安全を守るため、できる限りリスクを低減するために、アメリカの小児学会のガイドラインもご紹介します。
アメリカ小児学会ガイドライン
※家庭での育児に関連がある項目を抜粋
✔︎1歳になるまでは、寝かせるときはいつも仰向けで寝かせる。
✔眠る布団(マットレスなど)の表面は硬く、シーツはしっかり緩みなくつけたものを使用し、他の寝具や柔らかいものを置かない。
✔理想としては1歳まで、少なくとも生後6か月までは、赤ちゃんは両親と同じ部屋で寝かせ、ベッドは両親のベッドの近くに置く。
✔赤ちゃんの布団は親とは独立した赤ちゃん用のものを使用する。
✔乳幼児突然死症候群、窒息、閉じこめ、首への絡まりなどのリスクを減らすため、赤ちゃんの眠る場所からは柔らかいものや取れやすい寝具などは取り除いておく。
✔お昼寝や就寝時におしゃぶりを使用することを検討する。
✔妊娠中や出生後、たばこへの曝露を避ける
✔妊娠中や出生後、アルコールや違法薬物を避ける。
✔暑くなりすぎること頭部を覆うことを避ける。
✔妊娠中の女性は、定期的な妊婦健診を受ける。
✔安全な睡眠のための推奨事項と矛盾する商品の使用を避ける。
✔乳幼児突然死症候群のリスクを低減する目的で家庭用呼吸モニタ(cardiorespiratory monitors)を使用しない。
✔目を離さない状態で、腹ばい運動を行うことで、発達を促し頭蓋変形(positional plagiocephaly)を予防する。
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